日本は飢餓状態?


 ボスがいきなり「いま日本は飢餓状態だというのは本当なのか?」と聞いてくるので、なんだそりゃと思って調べたらどうもこういう記事を見たらしい。


Japan's hunger becomes a dire warning for other nations
Justin Norrie, Tokyo April 21, 2008
theage.com.au


 近所のスーパーにバターがなくなって、東京の主婦が困っているらしい。食料自給率も39%(2006年)まで下がっていると。丸紅経済研究所の所長さんが言うには、これまでは強い円のおかげでどんどん外国から食料を輸入できていたけれど、中国やインドの台頭によって過去のように安価に大量の食料を手に入れるのは難しくなってきたとのこと。


 円の価値も(米ドルほどではないけれど)相対的に下がってきているし、同じ金で買える輸入食糧は量が少なくなるか質が下がる傾向にあるのかもしれない。日本にいないのであまり実感は無いけれど。でもさすがに hunger はちょっと言い過ぎのような。


 自国通貨の価値が下がっているのはアメリカも同じだけど、アメリカは食料輸出国だし、メキシコから安価な労働力がどんどんやってくるからまあ問題ないよな、それに比べて日本は移民も受け入れないし高価な日本人で農業をするのは大変だよね、等と微妙にやばめな話をしてボスとの会話は終わる。


 と思ったら引き返して来て、曰く、そうそう、そんなわけで今度イタリアであるカンファレンスには僕は行かないよ、だって今ユーロばか高いしな、と言われる。それは暗にお前も行くなということですか。前回アメリカでやった同じカンファレンスの主催者はボスだったというのに、世の中世知辛い。まあ確かに2000年には 1ユーロが 0.8ドルだったのがいまや 1.6ドルと倍になっているわけで、あほらしくなるのも無理はないか。

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 こういう話もあるらしい。
バイオ燃料がもたらす食品価格高騰

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 あまり関係ないけど、上の記事を見つける前にこんな記事を見つけた。101年前の記事。ネットはすごい。


MANY JAPANESE STARVING.; Great Misery Owing to the Floods -- Rice Famine Widespread.
August 29, 1907, Thursday
New York Times



 更にあまり関係ない話。日本企業はサービス残業等のダンピングで不当な利益を得ていると非難されることがあるけど、移民を(ときに不法と知りながら)安く使うことで利益を得ている人たちがそれを言うのはあまりフェアではないと思う。