2008-01-01から1年間の記事一覧

レーザーディスプレイ

三菱がレーザーディスプレイを出したらしい。 (Mitsubishi Electric LaserVue) レーザーなので綺麗に単波長(上が LaserVue で下が普通の LCD)。 (HDGuruより) 色の研究をするときには、こういうデバイスを使えたらややこしい補正をしなくて済んで良いかも…

「I Have A Dream」から「Yes, We Can」へ

大統領選が終わった。 選挙の経過を伝えるニュースを見ていたら、太平洋沿岸州での投票が締め切られる午後8時(現地時間)に向けてカウントダウンが始まった。アナウンサーが「私達はあと少しで歴史的な瞬間を迎えることになるかもしれません」と言い、投票…

Slow Feature Analysis

神経系を模した教師なし学習の枠組みとして、Slow Feature Analysis (SFA) というのがあるらしい。これかなり良い感じなんじゃないだろうか。 感覚神経系の役割は、生存に合目的な行動を行えるように外界の状況を推定することにある。感覚器から得られる生の…

MacBook

ついに思い立って近くの Apple Stpre で MacBook を買った。個人所有としては初めての Mac。 シンプルなアルミニウム筐体が良い感じ。数日使ってみた感想: マルチタッチ・トラックパッドは良いアイデアだと思う。指の本数によって違う操作ができる。一本指…

シングルピクセルカメラ

単一ピクセルのカメラで安価・効率的なイメージングをしようとしている人がいるらしい。 Compressive Imaging: A New Single Pixel Camera Kelly Lab, Compressive Sensing Group, Rice University (上記ページより) どうやって単一ピクセルでカメラになる…

10月

10月。もう10月。 - 日本食を食べに行ったら、レシートと一緒に渡されるお口直しとしてビスコが出てきた。とても懐かしい味。しかし「おいしくてつよくなる」って見事に途中で主語が入れ替わっている。これを許容する日本語というのは奥深いよな、と思う…

コピーキャット

日本語では真似をする動物はサル(「猿真似」)ということになっているけれど、英語ではネコ(「copycat crime(模倣犯)」など)ということになっているらしい。ネコってそんなに真似するのか? と思っていたけれど、こういうビデオを見るとたしかに copyca…

マインドリーディングで終身刑

インドの法廷で、EEG を応用した嘘発見器による「証拠」を元に終身刑を宣告された人がいるらしい。 India's use of brain scans in courts dismays critics By Anand Giridharadas Herald Tribune September 15, 2008 元 NIMH (米国国立精神衛生研究所)にい…

フラッシュ有/無の2枚の写真から3次元再構成

また面白いことをやっている人が。凹凸のある壁面等について、同じ場面の写真を2枚撮る(1枚はフラッシュ有り、もう1枚は無し。)だけで3次元再構成が出来るという話。 Capturing 3D Surfaces Simply With a Flash Camera Wednesday, August 27, 2008 - …

並列化メモ

コンピュータサイエンス研究科で並列コンピューティングのセミナーがあるというので聞きに行く(ほとんど現実逃避)。印象に残った話をメモ。 自分の書くプログラムが2008年以降高速にならなくても良いという人を除き、全ての人は並列化プログラムを書く必要…

ストリートビューから3次元マップ

Googleマップ・ストリートビュー的なデータから街の3次元マップが作れそうだと思っていたら、もうやっている人がいた。メモ。 やっているのはearthmine社というカリフォルニア州・バークレーにある企業。NASAのJPL(ジェット推進研究所)から出てきた技術(…

xで根本的な発見はn個しかない。

神経科学の歴史の中で、根本的な発見は4つしかない。あとの研究は場所を変えたか手法を洗練させたものに過ぎない。 と言っている人がいた。4つが何だったかは忘れた。*1 「根本的な発見」というのはかなり定義がしにくいので、逆にこれはほとんど何にでも…

神経科学と安全保障

DARPA(米国防高等研究計画局)による神経科学関連の研究計画と、それに関連する話題をまとめた記事を見つけたのでメモ。 Neuroscience, National Security & the "War on Terror" Tom Burghardt Global Research, July 29, 2008 思ったこと: ちょっと神経…

fMRI 雑感

被験者ばっかりしているのもあれなので、自分でも fMRI 実験を設計して予備テストをしてみた。今日解析をしてみたら、予想外に解析結果の S/N 比が良くてびっくりした。全然結果が出なくても仕方がないと思っていたぐらいに野心的な実験だったのだけど、これ…

I Survived A Japanese Game Show

カナダ滞在中にたまたまテレビで見た「I Survived A Japanese Game Show」というリアリティ番組(アメリカ ABC 配信)が興味深かった。基本的な作りは通常のリアリティ番組と同じで、一般参加者が様々な試練を受け、最後に残った勝者が豪華賞金・特典を得る…

バンクーバーでビザ更新

ビザ更新(J1とJ2。visiting scholar とその家族。)のためにしばらくカナダ・バンクーバーに行っていた。 現在のところアメリカ滞在のビザ申請・延長をするにはアメリカ国外にある大使館・総領事館に出向いて面接を受けないといけない。このため長期滞在中…

グリア細胞の刺激選択性・BOLD信号との関係性

去年の SfN で一際印象に残った話が Science に。 Tuned responses of astrocytes and their influence on hemodynamic signals in the visual cortex. Schummers J, Yu H, Sur M. Science. 2008 Jun 20;320(5883):1638-43. V1 のグリア細胞(astrocyte)の…

今日の錯視:Filling in the Afterimage

これ面白い。van Lier & Vergeer: Filling in the Afterimage after the Image (Best visual illusion of the year contest: 2008 First prize) (via:Radium Software) 中心の点を見つめていると、横の画像に色が付いて見える。しかも形(傾き)によって違う…

今日の小ネタ:自乗は早い

もしかして常識的なことなのかもしれないけど、matlab で計算すると累乗の中で 2 乗はとても速い。 (matlab で実数行列の(要素ごとの) p 乗をそれぞれ 10 回計算し、かかった時間をプロットしたもの。) どうも特定の(よく使われる?)数値に特化した最…

生き物としての雑感

秋には子どもが生まれるという同僚と話していて思ったこと。 アメリカにおける科学者の、わりとうまく行った場合のキャリアパスはこんな感じだと思う:20歳代後半で博士号を取り、ポスドク(Postdoctral fellow)として各地の研究室を渡り歩きながら経験と…

名詞の「意味」モデルを用いて脳活動を予測する。

Predicting Human Brain Activity Associated with the Meanings of Nouns Tom M. Mitchell, Svetlana V. Shinkareva, Andrew Carlson, Kai-Min Chang, Vicente L. Malave, Robert A. Mason, Marcel Adam Just Science 30 May 2008:Vol. 320. no. 5880, pp. …

休日の収穫 Stand Alone Complex

今更ながら、攻殻機動隊 Stand Alone Complex (S.A.C.)という日本のTVアニメシリーズ(2002, 2004)を見た。面白かった。 原作の漫画と一本目の映画は大分前に見たことがあって、まあまあ面白いなあというぐらいの印象だったのだけど、TVシリーズはそれ…

ミクロとマクロ雑感

神経細胞の状態変数と遷移規則を全部書き連ねることが出来るなら、原理的には神経系の全ての挙動をオートマトン的に記述・予測することが出来るはず。今のところスパイク応答等の短期の現象に関わる状態変数と遷移規則については Hodgkin & Huxley モデルや…

景気刺激策

政府による景気刺激策の一環として、国税庁からうちの口座に 600 ドルほど振り込まれていた。 米国、所得税の「戻し減税」始まる 景気刺激なるか 2008年04月29日 AFPBB News 約1億3000万世帯を対象に、総額で約1520億ドル(約15兆8400億円)ほどキャッシュで…

matlab で GPGPU

いわゆる GPGPU (General Purpose GPU) 的なことを matlab (ひいては Python/Java/C/C++)でやるためのラッパーを作っている人たちがいて、近くでデモをやるというので見に行った。 現時点で汎用の CPU よりもビデオカードに載っている GPU の方が計算性能…

5月半ば

統計・機械学習をやっているラボとの共同研究が良い感じになってきたので、最近はその系統の論文をちょこちょこと読んでいる。気付いたのは、わりと基本的に思えるような技術でも最近になってやっと研究が進んできたようなものが結構あること。コンピュータ…

ある神経科学者の会話

「脳みそは結局のところ動き回るために必要なんだ。だから動物には脳があるけど植物には脳がない。海に住む生き物の中には、生まれてからしばらくの間は動き回るけど、ある時点で定住の地を定めてそこから一生動かなくなる奴がいる。で、彼らは定住の地を決…

博士適性試験

一緒に実験をしている院生の Qualifying exam が終わった。 こちらの大学院では、大学院に入ってある程度経った時点(〜数年。研究科による。)で Qualifying exam、通称 Quals と呼ばれる博士適性試験を受ける。で、この試験をパスしたら Ph. D candidate …

ランダム Wikipedia

ユーザーインターフェース研究で有名な増井俊之さんのブログ「界面潮流」の記事に触発されて、ランダムに Wikipedia の項目を表示するというガジェットを付けてみた(右コラム→)。とりあえず日本語と英語の項目を1つずつ表示。 2つのランダムに選ばれた項…

SpAM

SpAM (sparse additive models) というのは良いかも。 Sparse Additive Models Pradeep Ravikumar, John Lafferty, Han Liu, Larry Wasserman arXiv:0711.4555v2 Wed, 9 Apr 2008 というモデル化をして、説明変数の行列 X (NxP) と目的変数ベクトル Y (Nx1…