神経科学と安全保障


 DARPA(米国防高等研究計画局)による神経科学関連の研究計画と、それに関連する話題をまとめた記事を見つけたのでメモ。


Neuroscience, National Security & the "War on Terror"
Tom Burghardt
Global Research, July 29, 2008


思ったこと:

  • ちょっと神経科学というには離れすぎているものも含まれている気がする。
  • どちらかというと、よくこれだけ多様な応用の可能性を挙げられるな、と感心した。
  • 実効性云々はともかく、(少なくともアメリカでは)神経科学を見る目にこういう部分も含まれているというのはよく判った。

 個々の科学者は自分自身にこう言い聞かすかもしれない――自分がその研究をしなくても、他の誰かがやるのだ。研究資金は軍事助成金由来のものが優位を占めるようになり、科学者の中には軍事資金を受け入れるか自分の選んだ研究分野をあきらめるかの選択を迫られるものも出てくるだろう。そして、新しい技術の正にその両義的な性質(全く同一の脳内埋め込み技術が、ロボット兵士を作ることにもパーキンソン病で苦しんでいる患者を治療することにも使える。)は、科学者が自分にこう言うことを許すのだ。自分は「本当は」人類の役に立つ医療技術のために働いているのであり、その資金がたまたまペンタゴン由来であるというだけなのだ。

("The Militarization of Neuroscience" Bulletin of the Atomic Scientists, 9 April 2007)