バンクーバーでビザ更新

アメリカ生活


　ビザ更新（J1とJ2。visiting scholar とその家族。）のためにしばらくカナダ・バンクーバーに行っていた。


　現在のところアメリカ滞在のビザ申請・延長をするにはアメリカ国外にある大使館・総領事館に出向いて面接を受けないといけない。このため長期滞在中の研究者もビザ更新の際には一度アメリカを出国する必要がある。ちょっと面倒ではあるけれど、そんなに頻繁にあることではないので（１回／雇用契約）休暇がてらの海外旅行という感じ。日本に帰ることも考えたけれど、原油高騰の影響で飛行機代もばかにならないので近場のカナダ・評判の良いバンクーバーへ。Web上から面接予約をして前日にカナダ入り。


面接時に提出した書類

  • DS-2019　（勤務先に作成してもらったもの。J1とJ2それぞれに必要。）
  • DS-156　（ビザ申請書。Web上のフォームで作成。写真添付。J1とJ2。）
  • DS-157　（申請書補足１。学歴等。PDFフォームに書き込む。J1のみ。）
  • DS-158　（申請書補足２。家族構成・職歴等。PDFフォームに書き込む。J1とJ2。）
  • パスポート　（有効期限が６ヶ月以上残っていることが必要。J1とJ2。）
  • ビザ申請料受領書　（１人につき３枚印刷して ScotiaBank で判子を押してもらう。J1とJ2。）


持って行ったけど使わなかった書類

  • 昔のDS-2019
  • 雇用契約書（雇用年数・給与等の記載があるもの）
  • 教授からの一筆（「うちの研究員です。迅速な対応をお願いします」等）
  • 婚姻証明書（英訳）


　総領事館の隣のブロックにある ScotiaBank （朝９時開店）で振込みを済ませ、そのまま総領事館に行く。９時半の予約だったけれど他にあまり人がいなかったのか、少し早めに入れてもらう。飛行機搭乗並のセキュリティチェック*1を２回ほど受けて面接ブースのある部屋で待つ。


　座った席がたまたま面接ブースの真後ろだったので、他の人の面接の様子を見ることが出来た。思った以上にビザ発行を却下される人は多いようで、３割ぐらいは不適格・書類不備等でそのまま帰されていた。ビザ申請どころかそれ以外に問題が見つかった人もいて、面接官から「この建物を出たら即刻あなたの国の大使館に行って救援を求めることをお勧めします。もちろんビザは発行しません。明日バンクーバーを発つ予定？　それは私の知ったことではありません」などと言われている。恐い恐い。


　やっと自分達の番号が呼ばれたので面接ブースへ。どういう仕事をしているのか等の簡単な質問を２、３受け、あっさりと面接終了。明日の２時にパスポートとビザを渡すので取りに来てくださいと言われる。もともとそんなに問題とされる部分のある申請ではないと思っていたけれど、直前のやり取りを見た後だったのでやっぱり少しほっとする。


　次の日の２時にパスポートを取りに行って、その場で添付されたビザの内容を確認して無事手続き完了。ビザ発行が遅れる可能性も考えて一週間ほど滞在予定を組んでいたので、あとは Stanley Park に遊びに行ったり Dim sum （飲茶）を楽しむ。


　帰国日。バンクーバーから空路でアメリカに帰る場合、バンクーバー空港内で税関・入国審査がある。空港内で税関申告書と I-94 （ビザ持ちなので白いフォーム）を書く。入国審査も特に問題なく終了し、飛行機に乗り込んだのだけど、これがなかなか飛ばない。どうもエンジンが１個壊れているらしい。何度か再起動をかけてやり直した挙句、やっぱり動かないということでフライト自体がキャンセルされる。仕方が無いのでまた税関申告をしてカナダに再入国。この場合の法的な立場がどういう扱いなのかは判らないのだけれど、I-94 は回収されなかった。


　航空会社の用意したホテルでもう一泊。泊ったホテルがちょうど友人が薦めてくれた美味しい dim sum のある地域（Richmond）だと判ったので、また dim sum。中国系の友人が言うには、バンクーバーの dim sum は中国本土よりもレベルが高い、なぜならバンクーバーは中国で財を成した金持ちが終の棲家として移住するところで、舌の肥えた金持ち顧客が多数いるから、とのこと。確かに美味しかった。


　また空港に戻ってアメリカへの再入国審査。昨日フライトがキャンセルされて I-94 もまだ持っているというと、特に何もせずにそのまま素通り。今度は飛行機も飛び、無事アメリカの我が家へ。便利なダウンタウンでのホテル暮らしも良いけれど、やはり家が落ち着く。


　旅の記録：


ホテル　Hotel le soleil
ダウンタウン中心部にあるホテル。フロントの人を初め従業員の人がとても親切で良い感じだった。総領事館まで徒歩数分。ブックオフ（あの日本の古書店）をはじめ、レストランやコンビニ・薬局・カフェ・美術館等なんでも徒歩圏内でとても便利。


High tea (Afternoon tea)　Wedgewood Hotel
ダウンタウン中心部にあるホテル。１階のレストランで土日の午後に High tea のサービスがある。


Dim sum （飲茶）　Kirin Seafood Restaurant
バンクーバーの新中華街 Richmond にある店。おいしい飲茶が食べられる。客はたぶんほとんど中国人で、店員さんに英語が通じない。でもメニューに日本語表記があるので特に不自由はしない。

*1:携帯・カメラ等は持ち込みも禁止で預かってもくれないので、ある意味飛行機以上の厳しさ。